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ポストGAFA時代のコミュニティ経済〜Social Design Salonでの学び〜

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

昨日は所属しているオンラインサロン「Social Design Salon」のリアルな集まりへ。

全国にメンバーがいますが、有難いことに愛知は定期的にリアルな場を設けており、半年振りぐらいに集合しました。

今回は、豊川のコミュニティカフェFun Factoryでメンバーの取り組みを共有し、名古屋でシェアハウスなどを運営するOn-Coの取り組みを見学させて頂きました。

色々なお話をする中で、私は今後の社会の動きとして「価値の深化」「コミュニティ経済」という二つのキーワードに注目しています。

価値の深化

ここ10年弱のGAFA全盛期における販売手法は「マス×最適化」だと思います。

【GAFAって?】

G:google

A:amazon

F:facebook

A:apple

 

のことです。まさに、マス×最適化を体現したようなIT企業ですよね。

テレビCMのようにマスの力だけではなく、SNSの投稿やネット販売での購買履歴などから表示させる広告を最適化したり、「あなたにオススメ!」と商品を提案したり。

これは最適化を試みているものの、一対多の構造であり、売る力が試される構造だと思います。

「コト消費」や「ストーリー」というキーワードを見掛けることも増えましたが、マスに情報を広げて、ターゲットにハマる層が価値を理解するという流れが主流ではないでしょうか。

いわば、「横縦」という順番なんじゃないかと思う訳です。

ただ、これからは「縦横」という広がり方も増えて行くのでは、と思っています。

ポストGAFA時代は「リアルへの回帰」が進んで行くのではないかと。

例えば、商品開発を消費者と行う、場の設計を地域の人と行う、など価値創造の段階からステークホルダーが深く関わり、価値を深めてから横展開するというモデルです。

実際に、函館で圧倒的な人気を誇るラッキーピエロもリピーターを招いて試食会などを行い、商品化する企画もあったりするようです。

マーケティングもマスマーケティングからローカルマーケティングに移り、リリース前からステークホルダーを巻き込む、いわば商品開発のオープン化が進むのではないかと。

地域のニーズを深掘りするローカルマーケティング発の商品・サービスも増えて行くはずだと思います。

貨幣経済とコミュニティ経済

もう一つのテーマは「コミュニティ経済」だと思います。

「お金は信頼を可視化したもの」と言われますが、関係性が近く共通の価値観を持っていれば、必ずしも可視化されたお金出なくても良いのではないか、ということです。

例えば、子が親の介護をする時にお金をやり取りすることは稀でしょうが、介護施設に頼めばお金が発生します。

これは関係性が近いからこそ成り立つもので、関係性や信頼度が弱ければお金を介在させて受けるサービスとその対価を交換することになります。

(もちろん親族であれば人情、道徳、社会の目などもあり、必ずしも信頼だけで動く訳ではないと思いますが・・・)

図にするとこのような感じで、関係性によって貨幣経済とコミュニティ経済が存在しているイメージです。

長沼博之さん作成の図をベースに私が加工したものです

私が考えるのは、価値を深化させて関係性を深めることで、コミュニティ経済で成り立つ領域が増えるのではないか、ということ。

もちろん、貨幣経済は消滅しないと思いますが、必要な割合は変わって行くのではないかと思います。

例えば、私がソーシャルセクターのプレイヤーを支援する場合、事業の理念や計画なども一緒に作り込むことになります。

そうなれば、一般的な税理士と顧問先以上の価値共有をして、関係性が深まります。

こういった関わり方をするということは、少なくともその人を好きであったり、信頼している訳です。

(誤解のないように補足しますが、従来の税理士業務に価値が無いと言いたい訳ではありません。念のため。)

それであれば、お金としての報酬でなくとも、

旬の時期に食料をくれる

家が壊れたら修理してくれる

子どもと遊んでくれる(まだ子どもいないけど)

みたいなものから、

何か困ったら助けてくれるでしょ

という謎の安心感が報酬であっても良いと思います。

税理士のような士業でも新しい報酬の在り方があっても面白いのかなぁ、と。

下心がある訳ではないですが、深い価値を共有するメンバーが増えれば、そこから(お金が報酬の)仕事に繋がることもあるでしょうし。

貨幣経済が9割で生活していたものが、8割、7割となり、その分コミュニティ経済の割合が高まって行くイメージでしょうか。

まとめ

決して貨幣経済そのものを否定するつもりもありませんし、ましてや「物々交換の時代に戻そう!」と言っている訳ではありません。

経済に関わる人が増えれば、客観的に価値が分かる「お金」というものが必要なのは当然のことです。

ただ、広がる一方だった経済の中で、ある部分は地域コミュニティに戻って来るということはあり得るんじゃないかと。

西粟倉村の地域ICOはその象徴的なものだと思っています。

トークンのように特定のコミュニティで価値が可視化できる手段も広がるでしょうし、トークンすら介さないやり取りが増えてもいいのでは、とも考えています。

元を辿ればお金の本質は「信頼」だと思います。

それであれば、お金以外の方法で「信頼」を認識できる仕組みがあっても良いんじゃないでしょう。

そんなことを思いながら、新しいことにもチャレンジして行きたいですね。

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