【年末調整チェック者向け】社会保険料控除って?〜基本から気を付けるポイントまで〜

サラリーマンであれば社会保険は会社から天引きされるため、そこまで気にすることはないかもしれません。

しかし、年末調整では自身の社会保険だけでなく扶養親族の社会保険料が絡んで来る場合があるなど、注意が必要な部分もあります。

社会保険料控除の基本と注意点をおさらいしてみましょう。

社会保険料控除って?

社会保険料控除とは、年金や健康保険、雇用保険などの社会保険料を給与天引きされたり自分で支払った場合に、その人の所得から控除するものです。

限度額はなく、負担した保険料の全額が控除されます。

社会保険料控除の対象となるもののうち、主なものは以下の通りです。

・国民年金の保険料

・厚生年金の保険料、存続厚生年金基金の掛金

・国民健康保険料、国民健康保険税

・健康保険、雇用保険の保険料

・後期高齢者医療保険の保険料

・介護保険料

ちなみに、所得税法では以下のように規定されています。

ほとんど出てこないものもあるので、全て覚える必要はありません。

 

健康保険法の規定により被保険者として負担する健康保険の保険料

国民健康保険法の規定による国民健康保険の保険料又は地方税法の規定による国民健康保険税

高齢者の医療の確保に関する法律の規定による保険料

介護保険法の規定による介護保険の保険料

労働保険の保険料の徴収等に関する法律の規定により雇用保険の被保険者として負担する労働保険料

国民年金法の規定により被保険者として負担する国民年金の保険料及び国民年金基金の加入員として負担する掛金

独立行政法人農業者年金基金法の規定により被保険者として負担する農業者年金の保険料

厚生年金保険法の規定により被保険者として負担する厚生年金保険の保険料

船員保険法の規定により被保険者として負担する船員保険の保険料

国家公務員共済組合法の規定による掛金

・地方公務員等共済組合法の規定による掛金(特別掛金を含む。)

私立学校教職員共済法の規定により加入者として負担する掛金

恩給法第五十九条(恩給納金)の規定による納金

保険料控除申告書への記入方法は?

社会保険料控除は、保険料控除申告書の下記の部分に記入します。

保険料控除申告書は、自身が支払った社会保険料を記入するため、会社から天引きされた社会保険料を記入する必要はありません。(当然ですが、会社は従業員からいくら保険料を天引きしているか把握していますので)

そのため、記入すべき内容ですが、

社会保険料の種類:国民年金や国民健康保険など、社会保険の種類

保険料支払先の名称:国民年金であれば日本年金機構など運営主体

保険料を支払うことになっている人:自分自身の保険料であれば本人、親族の保険料を負担している場合はその親族の名前

となります。

社会保険料控除の注意点

社会保険料控除において注意すべきポイントをまとめてみました。

提出された保険料控除申告書が正しく記入されているかチェックしましょう。

親族の社会保険料を負担している場合

社会保険料控除は、その人が親族の社会保険料を負担している場合はその人の社会保険料控除として控除することができます。

よくある場合として、

・学生の子供の国民年金などを親が支払っている

・奥さんの国民年金・健康保険料・後期高齢者医療保険などを旦那さんが支払っている

などがあります。

前年は子供の国民年金が記入されているが今年は記入されていないなど、記入漏れが疑われる場合は従業員さんへ確認した方が良いでしょう。

【注意点】

あくまでもその人が負担した金額が対象になるため、

・年金から天引きされている介護保険や後期高齢者医療保険

・口座振替が親族名義になっていて実際の負担者は年末調整の対象者ではない

といった場合はその人の社会保険料控除として処理することはできません。

国民年金を前納している場合

私も何度か見掛けたことがありますが、国民年金を前納している場合があります。(多少、保険料の割引があります)

その場合の年末調整は少し特殊になりますので、気を付ける必要があります。

2パターンの処理が考えられますので、きちんと確認しておきましょう。

①支払い期間に応じて控除する方法

例えば、2018年の10月から2年間前納した場合(保険料は377,350円)を考えてみましょう。

支払い対象期間24ヶ月のうち、2018年は10月〜12月の3ヶ月ですので、

377,350円×3ヶ月/24ヶ月=47,168円

を2018年の社会保険料控除として処理することになります。

この場合は、社会保険料控除の控除証明を自身で記入して添付する必要があります。

上記のように、各年分の金額を記入して切り取って添付します。

②支払った金額すべてを控除する方法

こちらはシンプルですが、支払った年に支払った金額の全額を社会保険料控除として処理することもできます。

【注意点】

前年に支払い期間に応じて控除する計算をしていると、今年は国民年金の納付がない場合があります。

そうすると、支払いがないため記入漏れになっていることがあります。控除漏れがないか確認しておきましょう。

 

逆に、前年に前納しており、その全額を控除しているにも関わらず、今年は支払い期間に応じて控除する計算で記入さえている場合があります。

この場合は過大に控除することになりますので、注意が必要です。

控除証明書などの添付について

ここは誤解が多いところですが、社会保険料控除のうち、控除証明書の添付が必要なものは国民年金と国民年金基金の保険料のみです。

口座振替であれば控除証明書に年間の納付見込額が記載されているので、その金額を記入します。

窓口納付の場合は控除証明書に12月の見込額が記載されていないので、領収証が添付されているか確認する必要があります。

↑口座振替の場合は③の欄の金額を記入、窓口納付の場合は領収証の確認を!

なお、国民年金・国民年金基金以外の社会保険料については、保険料控除申告書に記入があればそれでOKということになります。

確認資料がないから、と勝手に外さないように注意しましょう。

前職分の社会保険料がある場合

中途入社の方の場合は、前職で社会保険料が天引きされていることもあります。

その場合は、源泉徴収簿へ合算することを忘れないようにしましょう。

年末調整ソフトの場合、必要な箇所に入力すれば源泉徴収簿に転記されます。

↑このように、きちんと源泉徴収簿に前職分が反映されているか確認しましょう。

まとめ

社会保険料控除のポイントをまとめるを以下のようになります。

・親族の社会保険料を自分で支払った場合の控除が適切か

・国民年金を前納した場合の計算は前年の申告も含めて注意が必要

・控除証明書の添付が必要なものとそうでないものを整理しましょう

・中途入社の場合、前職分の社会保険料をチェック

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