ローカルベンチャー視察〜南小国版DMOと黒川温泉〜

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

11月29〜30日にかけて、ETIC.のローカルベンチャーラボの関係で熊本の南小国の取り組みを見て来ました。(自分たちの事業プランのブラッシュアップも兼ねて、ですが)

南小国町は熊本、大分の間あたりで、熊本空港から1時間強、福岡空港からは2時間ぐらいといったところです。

南小国町は黒川温泉という年間100万人近い集客力を持つ資源がありながら、町全体への波及効果が少ないという独特の課題を持っていて、それをどう解消して行くかというところで色々な取り組みを動かそうとしています。

↑地図じゃ分かりませんが、標高が500m以上で冬場はけっこう寒いです。11月でも氷点下になることも。

高度成長期に「田舎」を決め込んだ黒川温泉と事業承継

黒川温泉と言えば全国的にも知名度の高い温泉地ですが、その地位を作り上げたのも独自の戦略がありました。

高度成長期は全国各地の温泉旅館が団体旅行の取り込みなどを目指して拡大路線を取って行きます。

しかし黒川温泉は

「うちはあくまでも田舎なんだ」

ということで旅館の拡大はせずに、あえて小さい旅館のまま残すという選択をします。

そして、地域全体が一つの旅館なんだ、という「黒川温泉一旅館」というコンセプトを作り上げて行きます。

ただ、最初からスムーズに進んだ訳ではなく、当初は派手な看板を掲げて集客をする旅館もあったようです。

そこで旅館の組合が取った作戦は・・・

なんと、所有者の許可も取らずに看板を引っこ抜いてぶち壊しました。

今の時代じゃ大問題になるでしょうが、こんな強引な手法も取りながら、黒川一旅館というコンセプトを作り上げて行ったようです。

そして作り上げられたのは統一感ある落ち着いた温泉地です。

看板は黒ベースの落ち着いたデザインに統一され

景観も整っており、とても綺麗です。

旅館の当主の事業承継も進んでおり、今の協会の会長は40代、30代で当主になっている宿もあるそうです。

高度成長期に看板をぶっ壊したのも世代交代をしてすぐの若手の組合員だったようで、早く世代交代をすることで発想が固定化することが防がれているのかもしれません。

町の中心部での取り組み〜小国杉の活用〜

次に、役場周辺の町の中心部お取り組みを紹介します。

地場の名産である小国杉を使った家具などを製作しているFILというブランドがあります。

熊本の震災後に東京のデザイナーともコラボして製作されているんですが、それがもうオシャレ!

↑シンプルだけど美しいこのデザイン。素敵(´∀`*)

タボレッタポプリ(アロマクラフト)作りも行っていて、温泉以外の観光メニューとして広げているところです。

このアロマも杉を伐採した際に出る葉っぱから精製している南小国産のオイルで、

こんな機械を使って抽出しています。

このオイルを使って、タブレッタポプリのイベントとして立ち上げたりもしています。

私も体験して来ましたよ!

ドライフラワーを好みのデザインで型に入れて行きます。

デザインを決めたら一旦取り出して、アロマオイルで香りをつけた蝋を型に流し込みます。

そして、デザインした通りにドライフラワーを入れて行くと

こんな感じになります。

固まるのを待てば、蝋がほんのり香るタブレッタポプリが完成です!

黒川温泉の宿泊客を中心部に促し、体験できるプログラムを用意するという取り組み。

こんな素敵な建物は町の所有で、運営はFILが指定管理を受けて行われています。

若手のチャレンジャーが動かしていて、今後の展開も楽しみです!

町全体での取り組み〜南小国版DMO「SMO南小国」〜

今回の南小国行きの目玉は南小国版DMOのSMO南小国の取り組みを見せて頂くこと。(SMO南小国についてはこちら

サイトはWEBマガジンのようなスタイルですが、DMOというか地域商社のような形を目指しているようです。

観光を中心として町全体のお金の流れを再構築するとともに、町全体の人手不足を解消するために「まちの人事部」的な人の面でも取り組みを計画しているとのこと。

お金の流れという面では物産館の運営や町全体としての観光情報の発信などを行い、人手不足の解消には関係人口作りを進めて行き、人を呼び込める仕組みづくりを初めて行くようです。

まだまだ動き出したばかりの取り組みですが、どう進んで行くのかが楽しみです。

まとめ

南小国の町長は40代、黒川温泉の旅館協会の会長も40代。

全国的には60代以上の首長や組合長が多いと思いますが、異例と言っても良い若さのリーダーが町を引っ張っていることが大きな特徴だと思います。

いかに地元の有形無形の価値を生かすのか、ということが根本にあると思いますし、地元の木材を使った庁舎もその特徴が表れていると思います。

↑木材をふんだんに使った庁舎。町の議会ホールの屋根も木材があしらわれてコンセプトが統一されています。

行政、民間ともに実行力のある若手リーダーが揃ったということで、色々な取り組みが進んでいるんだと思います。

そして、そのベースにあるのは代々受け継がれている

我が町の価値は何か

という共有された考え方があるんだと思います。

人口4000人ほどで決してアクセスも良いとは言えない地域でも、ビジョンを持って実行すれば全国的にも注目される取り組みができる、ということです。

自分自身の持っている価値は何なのか、行政だけでなく民間にも、そして個人レベルでも参考になると思います。

いやぁ、また行きたい!

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