こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。
確定申告期限が2020年に限って4月16日に延長されました。
(国税庁の公式リリースはこちら)
なお、対象となるのは
・所得税
・個人事業主の消費税
・贈与税
となっています。
これ自体は評価するとしても、「根本的な解決はされていない」と感じています。
今日は確定申告期限の延長に関して、私なりの考えなどを。
問題は申告期限よりも人が集まること
みなさん、確定申告の無料相談ってご存知ですか?
税務署の職員や税理士が一般の方の確定申告の相談に乗るというもの。
この無料相談ですが、
確実に大混雑する
という状況。
先日、近隣の税務署を覗いてみても・・・
何なの?バカなの?(´・_・`) pic.twitter.com/hSmjkv4VIP
— 税理士 金子尚弘 / Kaneko Naohiro (@innovator_nao) February 19, 2020
愛知県で、規模も中程度の税務署でこんな感じです。
首都圏になると、こんな待ち時間じゃ済まないでしょう。
ちなみに、執筆してる時点では、無料相談を延期するという連絡は入って来ていません。
つまり、確定申告の期限は延長されるけど、
多数の高齢者を1箇所に集めるイベントは実施される
ということ。
あれ・・・コロナウイルスの感染拡大に必要なことって何でしたっけ?
本来考えるべきことは何か
今年に限った話ではなく、2〜3月というインフルエンザが流行する時期に、物理的に多くの人を集めることの意味は何なのでしょう?
「ITリテラシーがない人は滅びろ」とまでは言いませんが、そこを標準とした制度設計はそろそろ止めませんか?と。
例えばオンライン会議が可能なツールを使い、全て事前予約で相談をするとか。
声高に「電子申告を!」なんて言っても、紙で出す上で何の不都合もないので、そりゃ浸透しませんよ。
申告書の作成はeTaxの画面を共有して相談すれば済みますし、そうすればその流れで電子申告を選択する人もいるでしょう。
あと、そもそも申告直前に無料相談するの止めません?
そもそも、一般の方が申告書を書けないというのが問題なのです。
申告書が書けないから、直前に長蛇の列を作ってでも相談しに来る訳です。
それなら、夏や秋に確定申告書の書き方セミナーを無料開催したらどうなの?
簡単な申告(医療費控除や住宅ローン控除)であれば、少し勉強すれば自力でできますよ。
それに、相談に来られた方でも
「去年のうちに気付いていたら、もっと有利な方法があったのに」
という方もいる訳です。
それならば、事前に相談できる体制を構築した方が、結果的に国民のためになるんじゃないですかね?
「分からないからとりあえず答えだけ教えて」
ではなく、
「知識を身につけて自分で考える」
という方向にシフトすべきなんじゃないかと。
直前に無料相談を開催するのではなく、お金や税のリテラシー向上に予算を使うべきなのでは?
自分で勉強する気がないなら、有料で税理士に依頼すれば良いだけです。
まとめ
あれこれ書きましたが、無料相談は恐らく予定通り実施されるでしょう。
行政の予算は3月締めですから、4月を超えて執行できるようにはしないのでは、と思っています。
もしそうなれば、結局は役所の都合に巻き込まれるだけです。
一番大切なことは何なのでしょう?
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私は遠隔のお客様でもZOOMというツールを使って打ち合わせをすることがあります。
平常時でもリモート大好き。
参考 税理士的ZOOMの活用方法〜遠隔でもfreeeのレクチャーが可能〜ソーシャル税理士金子尚弘のページ
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