こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。
先日、契約変更のため、携帯ショップに行くことがありました。(格安スマホとかではないので、某キャリアのショップです。)
携帯ショップという場所はあまり好きではなく、家族割の契約のために仕方なくついて行ったと言う感じですが。
店員さんと話をする中で「業界の当たり前」が消費者の分かりにくさを生むこともある、ということを感じたので、この辺りのお話をしてみようと思います。
ここが変だよ携帯ショップ
携帯を持っていることはほぼ当たり前になっていますが、料金プランやいわゆる「2年縛り」に納得している人ってどれくらいいるのでしょう?
基本の料金プランならまだしも、オプションが付いてくると高齢者なんて訳が分からなっても仕方ないと思います。
ドコモOBの夏野剛さんもこんなツイートをされていましたよね。
最近スマホの名義替えしたので請求書を紙で届くようにしたら、こんなの発見。76歳の母になんてひどい押し売りしてるんだろう。いくら本人同意とはいえ総務省はこういうのをやめさせるべきじゃないのか。もちろん母は契約時のショップ店員トークを覚えてない。OBとして情けない。 pic.twitter.com/EWrc7yanuQ
— 夏野 剛 Takeshi Natsuno (@tnatsu) February 21, 2019
一般のユーザーからすれば基本プランの比較ならともかく、オプションを全て把握している人なんて皆無でしょう。
だからこそ、夏野さんのツイートにあるような契約が成り立つんでしょうが。
複雑な料金体系やオプションなどは、携帯キャリアやショップの店員からすれば当然の話なんでしょうが、一般ユーザからすればやはり面倒なものです。
また、あれこれ交渉すると契約金額が下がっていくのも「何やねん」という感じ。
売る側にもノルマがあって、多少値下げしてでも売ろうという意図がミエミエですよね。
でもね、「じゃぁさっきの提示は何だったの?」ってなりますよね、普通。
見えにくく不明瞭な料金体験、そして一物何価なのか分からない場当たり感のある料金提示。
生活必需品なので使い続けるものの、納得感を持っていない人も多いんじゃないでしょうか。
「うちの業界は特殊だから」で済ませていないか?
消費者からすれば分かりにくかったり不便だったりするものであっても、「うちの業界は特殊だから」と販売方法を変えずに続けていると言う会社も少なくないでしょう。
例えば、葬儀会社のティアは見積もりもなく葬儀後に高額な請求をされると言う昔ながらの商売のスタイルに一石を投じた会社です。
葬儀という特性上「お金のことは横に置いておいて」という親族の気持ちもわからなくもありません。
ただ、それが結果的に葬儀会社とのトラブルにつながるリスクだった訳です。
「えぇ、こんな高いの?っていうか明細もないの?」
といった感じで。
ティアでは生前の段階で営業して見積もりを提示することで金銭的な不透明さを解消した企業です。
生きているうちに葬儀の営業をするというのも、以前はタブーだったのかもしれませんが「終活」が定着しつつある中で、抵抗感を持つ人が減っているんでしょう。
また、航空会社では不要な人に対しても機内食を提供するなど分かりにくさや無駄なサービスが当然とされて来ました。
私の場合、深夜便などでは空港で夕食を済ませて、機内では寝るだけということが多いので、機内食はパスしていました。(空港のレストランの方が美味しいし)
そこでLCCは機内食などのサービスを希望者に対して有料で実施するといったように、「移動」というコアサービスに集中することで低価格な運賃を実現しました。
まとめ
業界の中で仕事をしていると、業界の常識に慣れてしまって思考停止しがちなんですよね。
そんな中でも視点を変えて「うちの業界って消費者から見たらどうなんだろう?」と考えてみることも大事ですよね。
これは、自分だけで考えるのではなく他の人とも話してみることも大事だと思います。
かしこまって会議する必要はなく、食べながら、飲みながらで良いと思うんですよね。
「機内食は必要」、「機内で映画は必須」と思っている人からすれば従来型のエアラインに何の疑問も感じない訳なので。
別にかしこまって会議する必要はなく、飲み食いしながらで良いと思うんですよね。
色々な不合理を受け入れる能力も生きて行く上で必要ですが、サービスを提供する側の視点では「ワガママさ」があっても良いと思います。
「うちの業界は特殊だからさぁ」と言っているうちにライバル企業に出し抜かれるかもしれませんよ。
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