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NPO法人の印紙税の取り扱い〜領収書には印紙不要ですが、契約書には必要です〜

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

NPO法人の場合、領収証に印紙を貼る必要がないことをご存知ですか?

ただし、非課税となるのは領収証のみで、契約書などには印紙を貼付する必要があるので、注意が必要です。

領収証の印紙税についてと、印紙の貼付が必要な契約書について解説していきます。

印紙税が非課税となるもの〜領収証の取り扱い〜

株式会社などであれば、領収証を発行する場合、次の金額の印紙を添付する必要があります。

領収証の金額印紙税額
5万円未満非課税
100万円以下200円
100万円超~200万円以下400円
200万円超~300万円以下600円
300万円超~500万円以下1000円
500万円超~1000万円以下2,000円

*1000万円超ではこれ以上の金額になりますが、ここでは省略しています

ただし、NPOの場合は領収証についての印紙税は必要ありません。

これは、収益事業に該当する場合であっても同様で、何に対する領収証かどうかを考える必要もありません。

【NPO法人の領収証が非課税となる理由】

領収証は印紙税上では「受取書」という名称で、別表1の17号に定められているため「17号文書」と言われたりします。

この17号文書には「非課税文書」というものが定められており、「営業に関しない受取書は非課税」と規定されています。

営業って何?という感じですが、「NPO法人は営利事業を目的に設立されていないので、NPO法人が行う事業は全て営業ではない」と解釈されています。

ちなみに、財団法人、社団法人、社会福祉法人なども同様に領収証の印紙税は非課税となっています。

印紙税が課税されるもの〜請負の契約書の取り扱い〜

業種によってはNPOが取引先と契約書を交わすこともあると思います。

例えば行政からの業務委託契約は法律上は請負契約として扱われる場合も多いため、注意が必要です。

契約書に印紙を貼付する必要がある「請負契約」とはどのようなものでしょうか。

請負契約とは、「当事者の一方がある仕事の完成を約し、相手方がその仕事の成果に対して報酬を支払う」契約です。

つまり、仕事の成果に対して報酬が支払われる契約ということです。

分かりやすい例では、建物の建築工事が請負契約となります。

建物が完成することに対して報酬が支払われるため、仮に工事が完成しなければ報酬を支払う義務はありません。

建物が完成していないのに報酬を請求されれば「それはおかしいでしょ!」となるのは分かると思います。

一方で、「委任契約」であれば契約書に印紙を貼付する必要はありません。

委任契約とは、「当事者の一方が法律行為又はその他の事業の処理を委託し、相手方がこれを承諾する」契約です。

請負と異なるのは、仕事の成果が報酬に繋がるというものではないということです。

例えば医療行為は委任契約です。

お医者さんに行って病気が治らなかったとして「お金を払わないぞ!」ということは通用しません。

「病気を治すこと」という成果に対しての報酬ではないということです。

*医療行為は正確には「準委任」といいますが、契約の性質は同じなので「委任」とまとめています

NPOで行政と「業務委託契約書」を締結した場合、契約書のタイトルではなく、契約内容が請負か委任かで判断することとなります。

上記で説明した通り、仕事の成果物に対して報酬が発生するかどうか、という点がポイントとなります。

例えば、施設の指定管理業務などは施設の管理運営を民間業者へ委託する契約ですので、委任契約となります。

(この施設で何かを作ってくれ、という契約ではない訳ですから)

その際に、年度末に事業報告のようなものを行政に提出ことこともあると思いますが、これは請負契約に該当する「成果物」とは言えないと考えられます。

その報告書は指定管理業務に付随するものであり、調査研究などのレポートとは異なるからです。

まとめ

NPOで印紙税が非課税となるのは領収証についてのみであり、請負契約の契約書などでは印紙を添付する必要があります。

契約書を作成する際には、タイトルだけでなく、契約内容が請負契約なのか委任契約なのかをきちんと判断する必要があります。

必要のない印紙を貼ることがないように注意しておきましょう。

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