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「freeeは使いにくい」という方へ〜クラウド会計を使う前に理解しておくべき3つのこと〜

こんにちは、顧問先は全てクラウド会計の税理士、金子(@innovator_nao)です。

freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計が広がってきているとは言え、まだ会計ソフト全体の割合としてはまだまだです。

クラウド会計(特にfreee)は税理士や会計事務所の職員などの簿記に慣れている人ほど敬遠しがちなんですよね。

実際に、私も最初にfreeeを使った時はいまひとつ使い勝手が分からず苦手だった記憶があります。

ただ、そもそも従来の会計ソフトだと思うから使いにくいのであって、全く別の業務ソフトだと理解すればかなり便利に使うことができます。

そこで、ここではクラウド会計(特にfreee)がどのような仕組みになっているのか、使いこなすポイントなどをご紹介したいと思います。

従来の会計ソフトとfreeeの違い

まずは、クラウド会計ソフトの特徴をいくつか挙げてみましょう。

機能面では

①銀行口座と連携して自動で会計処理ができる

②請求、支払い管理、給与計算など周辺のソフトと連動することができる

③インストール型に比べて操作が遅い

④振替伝票など従来の入力方法には向いていない

といったところです。

①についてはご存知の方も多いと思いますが、それと同じぐらい重要なポイントが②です。

この点について、従来型の会計ソフトとの違いを見ながら考えてみましょう。

従来型の会計ソフトの場合

まず、従来型の会計ソフトを利用する場合、次のような流れで会計データが完成します。

請求管理ソフトに売上データを入力して請求書を発行します。(①、②)

続いて、会計ソフトに売上の仕訳を入力します。(③)

そして、月末に預金通帳をチェックして(④)、会計ソフトに入出金の仕訳を打ち込みます。(⑤)

この作業の全てを経理社員の「手作業」で行うことになります。

クラウド会計ソフトの場合

続いては、クラウド会計ソフトで会計データができるまでの流れを見ていきましょう。

freeeとマネーフォワードで若干異なる部分はありますが、基本的な考え方は同じです。

請求書発行画面で売上データを入力して請求書を発行します。(①、②)

そうすると、請求書へ登録した情報が会計データへ連動され(③)、仕訳が自動生成されます。(④)

イメージとしては、仕訳が作られるというよりも、取引が認識・登録されるという感じでしょうか。(もちろん、正しく仕訳はされますし、帳簿も作られます)

特徴的なのは、freeeは取引先のデータも認識しているという点です。

続いて、銀行の口座情報は自動でfreeeに同期されます。(⑤)

日付や金額、摘要などは自動で取り込まれるため、経理社員がキーボードで打ち込む必要はありません。

同期された銀行データをもとにfreeeは自動で仕訳を生成します。(⑥)

このように、経理社員が手を動かすのは請求書のデータを入力する作業のみで、仕訳については「打ち込む」のではなく「チェックする」ことが仕事になります。

なお、売上の登録時に取引先のデータを認識しているので、どの取引先に対する入金かを推測して売掛金の消し込みを行ってくれます。

例えば、期日までに入金がなければこのようにアラートが出ます。

もはや従来の会計ソフトとは全くの別物の業務ソフトだということが分かって頂けるでしょうか。

クラウド会計導入の注意点

従来型の会計ソフトとの違いを見ていただいた通り、

他のシステムと連携する

ということがクラウド会計ソフトの特徴です。

上記の説明ではfreeeの請求書発行機能を例に出しましたが、freee以外の請求管理ソフトとも連動が可能です。

また、請求管理以外にも支払管理、給与計算ソフトなどと連携することも可能ですので、

他のソフトにある情報を会計ソフトに手入力する

という二度手間を減らすことができます。

ただ、クラウド会計ソフトも万能ではなく、いくつか注意すべきポイントがあります。

端的にまとめると

 

この一言に尽きますが、もう少し詳しくご説明します。

業務フローを見直さなければ宝の持ち腐れ

クラウド会計の真価は「他の業務ソフトとの連動」にあります。

逆に言えば、連動させずに手入力で仕訳を打ち込むなんて愚の骨頂です。

・インターネットバンキングは不安

・(freeeと連携しない)独自のソフトを使い続けたい

・情報伝達は紙じゃなきゃ

みたいな老害ベテラン社員の言い分ばかり聞いていたらクラウド会計の導入はおろか、業務効率化が全く進みません。

「資料は紙で経理社員に渡して、会計ソフトに手入力」なんて時代はもう終わりにしましょう。

ソフトを変えるという意識ではなく、自社の業務フローを変えるという意識で取り組まないと失敗します。

仕訳の設定をきちんと管理しないと崩壊する

「AIってめっちゃ賢くて何でもできるんでしょ?」と思っているあなた。

導入した段階のAIは赤ちゃん

だと思ってください。

ヤツは何も知りません。

赤ちゃんに教えるように、一つ一つ教え込まないときちんと働かせることは不可能です。

ただ、人間と違うのは一度教えれば忘れることなく忠実に働いてくれます。

「このキーワードが入っていた場合はこの処理をするように」

といった設定をきちんと作り込めば、いずれは人間の手が掛からない優秀な会計ソフトが出来上がります。

当然ながら、新しい取引が増えれば、それもその都度覚えさせるので、少し手の掛かる子ではあるのですが。

キーワードの条件設定などはこちらの記事で詳しく説明していますので、「部分一致って何?」という人は必ず読んでおいてください。

参考 freeeの仕訳ルールは「部分一致」を活用しよう〜自動経理を楽にする方法〜ソーシャル税理士金子尚弘のページ

まとめ

クラウド会計の仕組みを理解せずに「使いにくい」と言っている(特に会計事務所の)人の声を聞くこともありますが、正しく使えば大きく業務効率化に繋げることができます。

ポイントは

・クラウド会計の仕組みを理解する

・ソフトを変えるのではなく、自社の業務フローを変える

・きちんと設定をして、メンテナンスし続ける

という3つの意識を持つことです。

従来型のソフトに慣れていると最初は使いにくい部分もあると思いますが、うまく使えば最強のパートナーにもなってくれますよ。

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