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GPT-4oは税理士業務に生かせるのか〜記帳代行はどうなる?〜

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

5月14日からChat GPTの最新モデルのGPT-4oが利用可能となりました。

アウトプットのスピードが圧倒的に早くなったことに加えて、画像認識のレベルが格段に上がったように感じています。

また物語の文脈を読み解くなど、かなり進化している印象です。

とは言え専門分野においては不正確な部分も多く、良くも悪くも使い方に悩むところです。

私なりに試した結果、記帳代行やレシートのデータ化については可能性があると思っています。

実際に試したデータなどをもとに解説して行きます。

AIで記帳代行やレシートのデータ化

実際に試してみましたが、画像を読み取り、データ化する能力はかなり優秀だと思います。

まだ100%正確ではないので、人の目で最終確認や修正が必要になりますが、全て手入力で作業するよりはかなり楽なのは間違いありません。

実際に試したものを共有します。

freee形式のエクセルで出力

まず、freeeで公開されているサンプルファイルを読み込ませた上で、画像を読み込ませてデータ化させてみました。

読み込ませたレシートはこちらです。

切手、書籍、家賃ですね。

そして出力されたエクセルの一部ですが、このようになりました。

日付、消費税区分、家賃の請求書の内訳などミスはありますが、金額や勘定科目は適切なものが出力されています。

Excelデータの修正は必要ですが、これをfreeeに取り込めば仕訳が完成するので、手入力で操作するよりは確実に速いです。

もちろん、freee以外のソフトで指定のフォーマットを読み込ませてば同様の作業が可能です。

現金出納帳の作成

上記の仕訳Excelの作成ですが、細かな指示を出すなどプロンプトを工夫しないと正しい配列で出力されないなどの問題も発生します。

実際に私も何度か指示を変えて出力に成功しました。

それならば、もう少しシンプルな形式にすれば良いのではないかと思い、現金出納帳の形で出力してもらいました。

同じ画像データから生成されたデータはこちらです。

家賃に関しては内訳の金額まで記載されていないのと、日付については同様にミスもありますが、勘定科目や購入した店舗などはほぼ正しくデータ化されています。

また、仕訳データよりも簡易な指示で出力することができたので、現金出納帳を作成してから会計ソフトに取り込み仕訳にする方がトータルでは早いかもしれません。

(残高欄がないので、現金出納帳というより取引データ一覧のような形ですが)

このデータでも勘定科目まで生成しているので、会計ソフト側で仕訳ルールを設定しておけば勘定科目が正しく提案されますし、ほぼ仕訳を取り込んでいるのと同じような状態になると思います。

記帳代行サービスと競合するのか

現時点ではGPT-4oでも完璧なデータになる保証はありません。

作成されたデータを目視で確認した上で適宜修正しなければ実用レベルのデータにはならないのが現実です。

実際にOCR技術を売りに記帳代行や資料のデータ化サービスを行なっている会社もありますが、最終確認はオペレーターが行なっているため、同じと言えば同じなのですが。

要するに、AIで資料をデータ化して会計事務所のスタッフにデータ確認を任せるのと、全体をアウトソースするのとどちらがコストが安くオペレーションがスムーズなのかという天秤になるのではないでしょうか。

ChatGPTを使うにしてもアウトソースするにしても一定量を超えなければメリットはありません。

ぶっちゃけ、レシートの枚数が少なければfreeeのアプリなどで画像をアップして仕訳登録した方が早いですから。

あまりにもデータ量が多くなるとChatGPTが一度で処理し切れないというケースもあるので、最適な量というのは難しいかもしれません。

ただ、処理速度や処理量が増えてくれば記帳代行や資料データ化サービスにとって脅威になる可能性は十分あるのではないかと。

まとめ

今回はGPT-4oで進化した画像認識を生かせるかという観点からレシートのデータ化を試してみました。

もちろん他の業務でも色々と可能性を秘めていると思うので、もっと試してみようと思います。

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データをfreeeに取り込んだとしても、その先の準備も必要です。

freeeの仕組みや導入する際に知っておくべきポイントの記事です。

参考 「freeeは使いにくい」という方へ〜クラウド会計を使う前に理解しておくべき3つのこと〜ソーシャル税理士金子尚弘のページ

 

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