こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。
毎年5月頃に市町村から住民税の特別徴収の決定通知書というものが送られて来ます。
会社はそれに基づいて従業員の給与から住民税を天引きすることとなります。
特別徴収の仕組みなどはこちらの記事をご覧ください。
参考 人を採用をしたら理解すべき住民税のこと〜特別徴収はいつから?、退職した場合は?〜ソーシャル税理士金子尚弘のページ今回は特別徴収の決定通知書が届いた際に確認したり対応したりすべきポイントを解説します。
特別徴収の決定通知書のチェックポイント
自治体から決定通知書が届いた場合に確認したいポイントは
・退職した従業員の分が届いていないか
ということです。
退職した従業員は天引きする給与がありませんので、間違って納めてしまうと元従業員の方から資金を戻してもらうなど手間が増えてしまいます。
そのため、退職者の通知書が届いていないかは十分注意してください。
もし届いていた場合は、住民税の特別徴収に係る給与所得者異動届出書というものを自治体に提出します。
各自治体のホームページでExcelやPDFなどでフォーマットが提供されていますし、eLTax(地方税の電子手続きシステム)から提出することも可能です。
給与所得者異動届の記入方法
書き方のポイントをいくつかご説明します。
まず、見本としてはこのようになります。
(前提として、本人が住民税を支払う普通徴収に変更する場合です)
・指定番号と宛名番号
こちらは届いた決定通知書に記載されていますので、その番号を記入します。
・特別徴収税額
通知書に記載されている金額の全額を記入します。
(今回の場合は50,000円としています)
同じ自治体に複数の従業員がいる場合は、他の人の金額を記入しないように注意してください。
・未徴収税額
通知書が届いた時点で退職しているため、退職日を記載してください。
・異動の事由
退職を選択してください。
・異動後の未徴収税額の徴収方法
本人に支払ってもらうため、普通徴収を選択します。
また、普通徴収の場合は異動届出書の下にある「3.普通徴収の場合」で「異動が令和◯年12月31日までで、一括徴収の申し出がないため」を選択してください。
記入が終わったら自治体に郵送すれば手続き完了です。
給与計算へ反映する
退職者の通知書が無いかを確認したら、在職者の住民税を給与計算へ反映させます。
注意点は6月と7〜5月で金額が異なることです。
よくあるミスとしては、6月の金額で7月以降も給与計算をしてしまうというものです。
給与ソフトによっては年間の住民税額をcsvなどでインポートが可能ですので、6月の給与計算のタイミングで翌年5月までの住民税データをインポートしておくのが良いと思います。
まとめ
退職者とは連絡が取れないなど、間違って納付してしまった場合の対応が手間になることが多いです。
そのため、十分注意して確認するようにしてください。
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