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元宝塚・北翔海莉さんの私設ファンクラブが脱税疑惑。ファンクラブの収入は誰のもの?

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

元宝塚女優の北翔海莉さんの母親が脱税疑惑で告発されたというニュースがありました。

(ニュース記事はこちらなど)

芸能事務所が運営するファンクラブであれば、芸能事務所の利益ですが、今回は北翔さんの母親が運営する私設ファンクラブです。

こういう場合の税金は一体どうなるでしょうか?

整理しながら考えてみましょう。

私設ファンクラブの法的な位置付けは?

私設ファンクラブとは一体何者なんでしょうか?

芸能事務所などが運営するオフィシャルファンクラブとは違い、ファンが自主的に運営しているファンクラブ。

言ってしまえば勝手に応援している人の集まりと言うことができると思います。

法律的に考えると、ここで問題となるのは、

・団体としての機能があるか

・個人が勝手にやっているだけか

という点です。

団体として機能していると言うのは、大学のサークルやPTAのように、メンバーが入れ替わっても代々運営が引き継がれるものです。

これは「人格なき社団」と呼ばれるもので、その団体を課税の対象とします。

私設ファンクラブでも運営メンバーが複数人存在していて、役職などが引き継がれて入れば「人格なき社団」として、そのファンクラブそのものが法人税を納税することになります。

しかし、次の図のように管理者が一人(あるいは限られら少人数)でメンバーの入れ替わりも無いとしたらどうなるでしょう?

「人格なき社団」ではないので、ファンクラブが納税することはありません。

そうなると、運営しているファンクラブの利益は誰のものか、という問題が発生します。

管理者が一人ならファンクラブは個人事業

今回のように、法人格もなければ人格なき社団でもない場合は一体どういう扱いになるのでしょうか?

ここで重要なのは、「その利益は一体誰が受け取るのか?」ということです。

そこを考えると、今回の場合は北翔さんの母親だったということになります。

そのため、実質的な管理者であり利益を受け取る人(つまり、管理者である母親)の利益という判断になります。

要するに、私設ファンクラブは管理者の個人事業ということです。

そのため、事業所得(小規模の場合は雑所得)として申告することになります。

まとめ

今回の脱税額は4900万円で、所得は1.2億円とのこと。

余裕で最高税率ですし、ここまでのお金が動くとは、さすがタカラジェンヌ・・・

「ここまでの規模になるなら法人化すれば良いのに」と思ってしまいますが、当時は宝塚の所属ですし、制限があったのかもしれませんね。

ここまでの規模ではないにしても、法人格を取らずに活動をしている団体の場合、管理の状況によっては管理者の所得として申告が必要になる場合があります。

例えば「イベント企画をして、残った利益は自分の通帳に」なんて場合は申告が必要です。

色々な活動をされている方は注意してくださいね!

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