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正社員から個人事業主への転換は要注意〜デメリットをしっかりと理解しよう〜

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

体脂肪計やタニタ食堂で有名なタニタが社員の個人事業主化を打ち出しています。(参考記事はこちら

社員として勤務している会社から業務委託に切り替えた場合、税金や社会保険などにどのような変化があるのでしょうか?

安易に業務委託へ切り替えると、色々なデメリットを感じることになるかもしれません。

ここでは、働く側の目線で社員の個人事業主化の問題点を考えてみたいと思います。

なお、会社側の目線で気をつけるべきポイントは別の記事で解説しています。

参考 タニタの「社員の個人事業主化」の問題点〜業務委託が給与と取り扱われる場合〜ソーシャル税理士金子尚弘のページ

所得税が高くなる可能性も

社員として勤務していてお給料を貰っている場合は給与所得となります。

給与所得には給与所得控除というものがあり、課税対象が圧縮されます。

給与所得控除は、実際に使ったかに関わらず一定額の必要経費を引ける制度だと思って頂ければ大丈夫です。

例えば、500万円のお給料の場合は、給与所得控除は154万円となるため、346万円が課税対象となります。

一方で、個人事業主は事業所得となり、実際に使った金額が必要経費となります。

事務系のフリーランスであれば仕入などはありませんし、そこまで大きな経費は発生しないと思います。

そのため、給与所得控除の方が実際の必要経費よりも大きくなり、社員として勤務した方が税負担が少なくなるという場合も有り得ます。

消費税の納税が必要になる場合も

お給料には消費税が掛かりませんが、業務委託契約の委託料には消費税が掛かります。

そのため、2年前の売上(基準期間と言います)が1000万円を超える場合は消費税を納める必要があります。

(基準期間に消費税を納めている場合は税抜で、消費税を納めていない場合は税込で判定します)

例えば2年前の売上が1000万円を超えていて、今年の売上が1200万円(税抜)であれば、60万円の消費税負担が発生します。

*計算の前提

簡易課税を選択していて、売上は全て事務系の業務委託料の場合です。

なお、消費税率は10%として計算しています。

社会保険は国民年金に〜扶養の制度はなくなります〜

社員の場合は厚生年金に加入しているため、本人と会社が折半をして社会保険料を負担しています。

一方で個人事業主になれば国民年金に加入することになるため、全て自己負担となります。

なお、国民年金には扶養という制度がありません。

そのため、会社員時代に配偶者が社会保険の扶養に入っている場合、個人事業主になった場合には配偶者が国民年金に加入する必要があります。

また、将来受け取る年金は厚生年金の方が大きいため、個人事業主になると減った分を自己責任で用意する必要があります。

当然ながら、それだけ支出が増えるということです。

ポイントとしては

・将来受給できる年金額が減る

・配偶者が扶養に入っている場合は負担増となる

というところを理解しておくべきでしょう。

安定性や病気や怪我で休業する場合のデメリット

契約を切られるリスク

雇用契約であれば法律で解雇などが制限されていますが、業務委託契約であれば契約更新の義務はありません。

そのため、仕事の安定性という目線では社員の方が安定していると言えるでしょう。

怪我や病気で働けなくなった時のリスク

社員として勤務していれば、病気や怪我で働けなくなった場合に傷病手当金を受け取ることができます。

ざっくりした説明ですが、受け取れる期間は最大で1年半で、金額は給与の2/3です。

個人事業主の場合は仕事ができなくなれば業務委託契約を解除されることも考えられます。

しかし、個人事業主では傷病手当金を受け取ることはできません。

そのため、万が一の時のために民間の保険会社で所得保障保険などに加入して備えることになりますが、その分の保険料の負担が増えることになります。

まとめ

基本的には会社員の方が社会保険、安定性などの観点では保障が大きいと言えます。

同じ会社からの仕事を受けるのであれば、あえて個人事業主になるメリットはどれだけあるか疑問です。

もちろん、社員時代の会社からも仕事を受けながら別の収入の柱を増やすのであればメリットもあるでしょう。

しかし、その場合も世間では副業解禁の流れになっていますし、必ずしも退職しなければ自由な働き方ができない訳ではないと思います。

もちろん社員として働くのは制約が多い部分もあるので、一つの視点だけで比べられるものではありません。

ただ、目先のメリットデメリットだけではなく、長期的な目線で考えて判断するべきだと思います。

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