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配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しに関するFAQが改訂されました

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

以前の記事でもお伝えした通り、今年から配偶者控除や配偶者特別控除の要件が変更になっています。

国税庁からリリースされている「配偶者控除及び配偶者特別控除の見直しに関するFAQ」に注意点などが記載されていますが、今月改訂されたようなので、内容をチェックしてみましょう。

(ここでも便宜上、旦那さん、奥さんという表現をしています)

「給与所得者の合計所得金額の見積額」欄 について

配偶者控除を適用する場合、旦那さんの所得と奥さんの所得を掛け合わせて計算することは以前の記事でもお話ししました。

その情報を「給与所得者の配偶者控除等申告書 」に記載する必要があります。

そこで、このようなFAQが出ています。

旦那さんの所得の判定上、900万円(給与収入で1120万円)までの範囲に収まることが明らかという人も多いでしょう。

そこで、金額を記載せずに判定のチェックだけで良いのかという質問ですが、答えはノー。

↑ここの欄をきちんと金額まで書かないといけないということです。

「あなたの合計所得金額(見積額)」 欄の給与所得の収入金額に誤りがあった場合について

さて、書けと言われて書いた所得金額。

会社によりますが、11月中には会社へ書類を提出することになると思います。

そうなると、12月のお給料や冬のボーナスの金額が分からないため、所得が見積もりとズレるということもあり得るでしょう。

旦那さんの所得の判定区分は

①〜900万円

②900万円〜950万円

③950万円〜

の3つの区分があるため、場合によっては見積もりと実際の所得がズレてしまい、配偶者控除等申告書に書かれている配偶者控除の金額から変わってしまうということも考えられます。

この場合の対応ですが、一度書類を本人に差し戻し、記載内容を訂正させる、とのこと。

ただ、年末調整の処理をする人は所得を把握していますので、年末調整の担当者で直してしまう、という運用がスムーズでしょう。

「給与所得者の配偶者控除等申告書」に記載した配偶者の合計所得金額の見積額とその確定額に差が生じた場合について

配偶者控除等申告所には、奥さんの所得金額も記載する必要があります。

これは以前からある話ですが、奥さんが別の会社で働いている場合、奥さんの12月分のお給料が決まらないと所得が分からないという問題が発生します。

(現実的には、給与明細を12ヶ月分足して行く人はあまりいないと思うので、奥さんの会社で年末調整が終わらないと数字が分かんらないという場合がほとんどです)

旦那さんの会社としては、旦那さんの配偶者控除等申告書に記載された奥さんの所得を信じて配偶者控除の金額を算出するしかありません。

当然ながら、見積額と実際額が異なるため、配偶者控除の金額を訂正しなければいけない、という場合も出てきます。

そんな時の対応は2パターンです。

①再年調を行う

1月の源泉徴収票の交付までと書かれていますが、実務上は1月末までに年末調整のやり直し(再年調と言ったりします)を行えば問題ないでしょう。

というのも、1月末までに市町村へ給与支払報告書を送付して、住民税の計算を行うため、それに間に合えば特に影響がないためです。

②確定申告を行う

年末調整で計算された配偶者控除の金額が実際の金額とズレてしまった場合、旦那さんが確定申告をすることで調整することも可能です。

再年調は手間も掛かるので、医療費控除やふるさと納税などで確定申告をする予定の方はこちらの方法がスムーズだと思います。

まとめ

今回の改正では、旦那さんの所得が配偶者控除の適用にも影響するため、年末調整の担当者は注意しておく必要があります。(実際にはシステムで自動計算されるでしょうが)

年末調整の書類も去年までと様式が変わっているため、従業員としても記載に戸惑う可能性もあります。

早めに記載例の説明をするなど、直前でバタバタしないように事前の準備が必要かもしれません。

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