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脱Excelが業務改善のコツかもしれない、という話

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

Excelは事務系の仕事には欠かせないツールですし、「デキる経理はExcelを使いこなしている」というイメージを持っている方も多いと思います。

実際、Excelを学ぶための本やセミナーはたくさんありますし、Excelを学びたいというニーズは多くあるんですよね。

Excelを使った業務改善はもちろん可能ですし、「Excelの知識は不要」と言うつもりはありません。ただ、経理業務ではExcelを超える業務効率化は可能になっていますし、脱Excelを検討しても良いのかな、とも。

Excelの場合だと「作った人が退職したら使い物にならなくなった」ということも起きますが、SaaSを使い、API連携で会計ソフトに繋げばこのような心配も不要です。

(SaaSのサービスが無くなってしまう、というリスクはゼロではありませんが)

脱Excelでの業務改善について、考えてみたいと思います。

少し前の業務改善はこんな感じ

今から遡ること10年ほど前。私がこの業界に入った頃はクラウドという選択肢もそこまでメジャーではなく、

・預金のデータは通帳見ながら打ち込む
・現金出納帳を作成し、会計ソフトには出納帳見ながら打ち込む
・請求や支払いの情報は売掛帳や買掛帳を見ながら会計ソフトに打ち込む
・売掛金や買掛金の消し込みは総勘定元帳とにらめっこ

みたいな感じでした。

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今の業務からは想像できないほど「転記」の工程が多く存在していたんですよね。

私の場合、限られた選択肢の中でいかに効率化を図るかと言う事は考えていましたので、

・Excelの現金出納帳を会計ソフトにインポートする
・固定資産台帳を吐き出し、仕訳データに変換して会計ソフトにインポート

といったようなことは実践していました。

当時の目標は「手入力を極力減らす」というもので、そのためにExcelを多用して効率化を試みていたんですよね。なぜかと言えば、私は面倒くさがりなので、楽をできるなら楽をしたい人間だからです。

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この業界は「コツコツやることが美徳」みたいな価値観の方も多いので、

「楽をしようとすると間違える。打ち込んだものをダブルチェックすべき。」

みたいな人もいたりします。

私は心の中で「バカじゃないの?」と思いながら「いかに楽をするか」を考えていた訳ですが。

それに、私は几帳面な性格ではありませんので、入力ミスも起こしやすく、極力手入力をしたくなかったのです。(新人の頃は売り上げの金額の桁を間違えて登録し、上司に怒られたことも何度かあります)

最近の業務改善の流れ

このようなExcelを使った業務改善は、少し前の時代の話で、今はSaaSとAPIをいかに使いこなすかという時代になっていると思います。

独自のExcelで売上管理などをしている会社もあると思いますが、外部サービスを活用することで経理の手間を大幅に減らすことが可能になります。

仮に、そのExcelデータを会計ソフトにインポートしていたとしても、です。

経理の効率化を目指すなら、freeeを基軸としてより便利に使いたい機能を外部のサービスと連携をすると言う活用方法が適切だと思っています。

また、外部のシステムと連携する際はAPI連携が基本で、極力Excelインポートを避けるべきです。

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これも私がめんどくさがりと言うところもありますが、

システムからExcelをエクスポート→freeeにインポート

という作業も時間の無駄ですし、「Excelでインポートするんだっけ? CSVでインポートするんだっけ?」みたいなとところで悩むこともあるじゃないですか。

これも少しの時間かもしれませんが非常にもったいないですし、塵も積もれば、というところです。

個人事業主などはfreee内部に実装されている機能でおおよその業務は問題なく完結しますが、取引先や請求書の件数が増えて来れば、外部サービスとの連携も検討すべきでしょう。

例えば、次のようなサービスはfreeeとAPI連携が可能ですし、利用する際はfreeeと連携して利用しましょう。

・請求システム
board、misocaなど

 

・決済サービス
PayPal、Square、Stripeなど

 

・POSレジ
エアレジ、ユビレジ、スマレジなど

まとめ

クラウド会計を導入する目的は「効率化」という点で、多くの人に異論はないでしょう。

効率化を達成するためには、会計ソフトを切り替えるだけではなく、経理業務全般の見直しが必要になるんですよね。

そのためには、紙・エクセル中心の作業から、SaaSと会計ソフトをAPI連携という業務設計に変えていく必要があります。

これに気付かずに会計ソフトだけを変えても全く意味がないどころか混乱を招くだけなんですよね。

記事でもお伝えしたように、クラウド会計ソフトと他のサービスをどう連携させるかが鍵になる訳です。

つまり、クラウド会計を導入する際には、簿記の知識だけでなく、バックオフィス全体の流れを理解し、適切なツールを組み合わせられる人が必要になる訳です。

経理部が単独で考えるのではなく、営業や労務など周辺部署との業務連携も含めて導入するツールを選定し、業務設定する必要がある訳です。

「どんなツールを入れれば効率化するの?」という方は、専門家の意見も聞きながら検討してみてください。

最初にしっかり固められれば、あとは楽になりますから。

関連記事

クラウド会計の基本的な考え方はこちらをご覧ください。

この仕組みを理解せずに使い始めるのはけっこう危険です。

参考 「freeeは使いにくい」という方へ〜クラウド会計を使う前に理解しておくべき3つのこと〜ソーシャル税理士金子尚弘のページ

freeeを導入する際に気を付けるべきポイントを整理して解説しています。

グチャグチャになって後悔する前に、しっかり学んでおきましょう。

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