こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。
ChatGPTなどの生成AIを使ってアナログな経理業務を効率化することができます。
例えば、会計事務所などでは顧問先から紙の通帳などを預かり記帳代行しているケースもまだまだあると思います。
このような場合、通帳データ化サービスなどの外部サービスを利用するか、社内で人員を抱えて処理することになります。
外部サービスを使えばコストがかかりますし、社内で回してもその分の人件費は発生しますし、業務量が負担になることも考えられます。
そこで、ChatGPTで通帳の画像データを読み込ませてデータ化し、freeeやマネーフォワードなどのクラウド会計にデータを取り込み記帳するという流れを実験してみました。
画像認識からデータ化までの流れや精度を見て頂ければ。
紙の通帳をChatGPTでデータ化してみた
ざっくり手順を説明すると
・通帳などをスマホのカメラで撮影する。
・ChatGPTにアップロードし、指示を与えた上でExcel化する。
・会計ソフトに取り込み仕訳を作成する。
という流れです。
実際に私の通帳やクレジットカード明細で実験した結果がこのようになります。
・元の通帳データ
・ChatGPTで生成したエクセルデータ
通帳データで伏せている会社名がバブローズになっていますが、これは全く違う名前になってしまいました。ここは修正が必要です。
それ以外は証書貸付だけなので精度の判断は難しいですが、少なくとも数字は完璧に読み取れています。
(残高欄は伏せていますが、正しく読めていました)
また、データ化するにあたって通帳の和暦を西暦に変換するよう指示を入れましたが、こちらも正しく実行されています。
続いて、クレジットカード明細を読ませてみました。
・元データ
・ChatGPTで生成したエクセルデータ
freeeに読み込ませるために支出金額をマイナス表記にしたり、日付が未入力の行は1日とするよう指示を入れました。
このように、どの列にどの情報を出力するか指示を与えることで、会計ソフトに取り込めるデータ形式でファイルを作成することができます。
先ほどご紹介したように和暦を西暦に変換してExcel化できるので、会計ソフトが西暦でしか読み込めない場合でも問題ありません。
データ化したエクセルで記帳する
データを作成した後は、会計ソフトに取り込みます。
ChatGPTでデータを生成する段階で、会計ソフトに合ったフォーマットを作っておけばスムーズに取り込みができるでしょう。
また、会計ソフト側で仕訳ルールを作っておくことで、取引の大部分は勘定科目などを打ち込むことなく半自動で仕訳登録が可能になるはずです。
この辺りはクラウド会計の記事を参考にして頂ければ。
まとめ
私の事務所では、紙の通帳を預かって入力するという運用はしていませんが、会計事務所によってはこのような業務が残っているケースがあると思います。
基本的にはネットバンキングを開設してクラウド会計に自動で連携させることがベストだと思いますし、うちの事務所ではほぼそのような運用にしています。
ただ、やむを得ずアナログで資料を受け取るような場合は、このような方法で対応することもできるでしょう。
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参考 GPT-4oは税理士業務に生かせるのか〜記帳代行はどうなる?〜ソーシャル税理士金子尚弘のページ
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