「みんなで事務処理DAY」を開催します。

イベント会社・ニーズコミュニケーションが脱税で告発。その内容を解説します。

こんにちは、ソーシャル税理士の金子(@innovator_nao)です。

8900万円の脱税をしたとしてイベント企画会社「ニーズコミュニケーション」(以下「ニーズ社」)と代表者が告発されたとのこと。(ニュース記事はこちら

何が起きたのか、報道が事実だった場合にどうなるかのを解説します。

脱税の手口と資金の流れ

報道によると、青木社長は、関連会社(ペーパーカンパニー)を設立して、ニーズ社から外注費などの名目で支払いを行い、脱税を行ったとのこと。

流れを図解するとこんな感じです。

ポイントを整理すると、

①関連会社はペーパーカンパニーで業務の実態がなかった

②ニーズ社は外注費などの名目で支払い、経費処理をしていた

③関連会社にプールした資金は、青木社長などへ流れていた

ということです。

実際にお金が流れているので架空じゃないのでは?と思われる方もいるかもしれません。

しかし、税務上問題となるのは

支払った対価に見合うサービスがあるかどうか

という点です。

例えばコンサルティング会社に100万円を支払ったとしましょう。

きちんとコンサルティングが行われ、報告資料なども残っていれば正当な対価として認められます。

しかし、100万円支払っても実際は何もしていなかったら・・・?

ただお金をあげただけじゃん!!

ということになりますよね。

「経費」というのは、実際に物やサービスを買って事業のために使うから経費になるわけです。

何のサービスも受けていないのにお金をあげただけでは経費にはなりません。

これは「うっかりミス」ではなく、意図的に関連会社を設立して資金を流しています。

こうなると、悪意ある脱税として重加算税というペナルティを受けることになります。

悪質な脱税の場合は重加算税の対象に

悪質な脱税の場合は、本来の税額に加えて、重加算税というペナルティが課せられます。

いわば罰金的なものと思って頂ければ。

この重加算税ですが、本来の税額の35%(無申告だった場合は45%)です。

(ただし、過去に重加算税などの処分を受けていればそれぞれ10%ずつ上積みされます)

つまり、最大で本来の税額の約1.5倍以上の罰金が発生する、ということです。

そしてペナルティはこれだけではありません。

延滞税といって、納税が遅れたことに対するペナルティも存在します。

平成28年は年率9.1%(納期限から2ヶ月経過分までは2.8%)、平成29年は年率9.0%(同2.7%)となっています。

年率なので、時間が経てば経つほど延滞税が膨れ上がるという恐怖のシステム。

報道では重加算税について触れられていませんが、この事案であればほぼ間違いなく重加算税の対象になるでしょう。

ニーズコミュニケーションが支払う税金はいくら?

20166月期と20176月期の脱税額が同じだと仮定すると次のようになります。

なお、計算しやすいよう、法人税5100万円+消費税3800万円≒9000万円として、20189月に更正があり、直ちに納税したものとしています。

更正(=追徴課税)の場合は、更正があった日が納期限となるので、すぐに納税すれば延滞税は2.8%などの低い割合が適用されます。

20166月期分

本税:4500万円

重加算税::4500万円×35%=1575万円

延滞税:約250万円

20176月期分

本税:4500万円

重加算税::4500万円×35%=1575万円

延滞税;約120万円

合計すると、本税以外に約3500万円のペナルティが課せられることになります。

トータルでの納税は本税の1.4倍・・・悪いことをしたので仕方ないとはいえ、厳しい金額ですね。

(お金はちゃんと残ってるんだろうか)

まとめ

何とも典型的な手口の脱税ですが、2年分の脱税で本来の税金以外に加算税や延滞税を払うことになります。

しかも、代償は加算税・延滞税だけではありません。

こうして報道されることで社会的な信用を失うことにもなってしまいます。

(´-`).。o(うわー、あの人って脱税してたんだ。嫌ねぇ。)

みたいな。

「税金なんて払いたくない!」という気持ちも分からなくはないですが、日本でビジネスをする以上は必要なコストです。

日本のルールが嫌なら違うルールの国に行くしかありません。

合法的な節税は必要でしょうが、「脱税、ダメ絶対!」です。

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